老後資金づくりの失敗例4選、1000万円が800万円に目減りする勘違いと対策

老後資金

📖 読了目安: 約4分

老後資金2000万円という数字が一人歩きして以降、多くの人が「とにかく貯めなければ」と焦っています。しかし実際には、貯め方を間違えると、せっかく準備した1000万円が実質800万円の価値しか持たないといった事態が起きています。

この記事では、老後資金づくりでよくある4つの失敗パターンを、それぞれで失われる金額とともに具体的に示します。自分が同じ間違いをしていないか、チェックリストとして活用してください。

この記事のポイント

  • 退職金を定期預金だけに置くと、物価上昇で実質価値が20年で約2割目減りする
  • 「2000万円」を一律目標にせず、自分の年金額と生活費から逆算する
  • 60歳で全額現金化せず、必要な分だけ取り崩しながら運用を続ける
  • 公的制度を知らずに民間保険に過剰加入すると、30年で数百万円の差が出る

失敗例1: 退職金を定期預金だけに置き、物価上昇で実質価値が目減りする

失敗例1: 退職金を定期預金だけに置き、物価上昇で実質価値が目減りする

「元本割れが怖いから」と退職金1000万円をすべて定期預金に預けたAさん(60歳)。金利0.002%の定期預金では、20年後に受け取れる利息はわずか数千円です。一方、この20年間で物価が年1%ずつ上昇すると仮定すると、1000万円の実質的な価値は約820万円まで目減りします。

「減らさない」つもりが、実際には約180万円分の購入力を失っているのです。老後資金は「守る」だけでなく、物価上昇に負けない程度には「増やす」必要があります。

対策としては、全額を定期預金に置くのではなく、生活費3年分程度を元本保証の預金に残し、残りの部分は債券・株式を組み合わせたバランス型投資信託で運用する方法があります。年2〜3%程度のリターンが期待できれば、物価上昇による目減りを相殺できます。ただし投資にはリスクがあるため、自分のリスク許容度に合わせて配分を決めることが重要です。

失敗例2: 「老後資金2000万円」を一律目標にして、自分に合わない準備をする

世帯タイプ 年金月額(目安) 生活費月額 月の不足額 30年の不足総額
会社員夫婦(厚生年金) 22万円 24万円 2万円 720万円
自営業夫婦(国民年金のみ) 13万円 25万円 12万円 4320万円
単身(厚生年金) 15万円 18万円 3万円 1080万円

物価上昇による実質的な目減りを避けるだけでなく、そもそも「いくら必要か」を間違えると、過剰に貯めすぎて現役時代の生活を犠牲にしたり、逆に足りなくて老後に困窮したりします。

「2000万円」という数字は、夫婦2人で月約26万円の生活費を想定し、年金収入との差額を30年分積み上げた試算です。しかし実際の必要額は、自分の年金額(厚生年金か国民年金か)と生活費で大きく変わります。

例えば、夫婦で厚生年金月22万円を受給し、生活費が月24万円なら不足は月2万円。30年で720万円あれば足ります。逆に、自営業で国民年金のみ(夫婦で月13万円)で生活費が月25万円なら、不足は月12万円で30年4320万円必要です。

まず自分の年金見込額を「ねんきん定期便」で確認し、老後の生活費を家計簿から逆算してください。そのうえで、不足額×老後年数を計算すれば、自分に必要な老後資金が見えてきます。一律2000万円を盲信せず、自分の数字で考えることが第一歩です。

失敗例3: 60歳で投資をすべて現金化し、その後の運用益を逃す

失敗例3: 60歳で投資をすべて現金化し、その後の運用益を逃す

自分に必要な老後資金の目標額が明確になったら、次に注意すべきは「出口」のタイミングです。

「定年を迎えたから」と60歳で投資信託をすべて売却し、現金に戻したBさん。しかし実際に生活費として使い始めるのは65歳の年金受給開始後です。60〜65歳の5年間、現金のまま置いておくと、その間の運用益を逃します。

仮に800万円を年3%で5年間運用すれば約127万円の利益が期待できますが(複利計算)、現金のままだと利息はほぼゼロ。早すぎる現金化で100万円以上の機会損失が生じます。

老後資金は「一度に全額を引き出す」のではなく、「必要な分だけ取り崩しながら、残りは運用を続ける」のが基本です。例えば年金受給が始まる65歳まで運用を継続し、その後も生活費の3年分だけ現金化して残りは運用する、といった段階的な出口戦略を立てましょう。ただし市場が大きく下落したタイミングでの取り崩しは損失を確定させるリスクがあるため、数年分の生活費は常に元本保証の預金で確保しておくことが重要です。

失敗例4: 公的制度を知らず、医療・介護の民間保険に過剰加入する

失敗例4: 公的制度を知らず、医療・介護の民間保険に過剰加入する

出口戦略と並んで見落とされがちなのが、老後の支出面、特に医療・介護費用の考え方です。

「老後は医療費がかかる」と聞き、医療保険・がん保険・介護保険に複数加入したCさん(55歳)。月の保険料は合計2.5万円、30年で900万円になります。しかし日本には高額療養費制度があり、70歳以上で年収約370万円以下なら、医療費の自己負担上限は月18,000円(外来のみなら月1.4万円)です。

介護も、介護保険サービスを利用すれば自己負担は1〜3割。施設入居でも月10〜15万円程度が一般的で、民間保険の給付金(月5万円程度)がなくても、貯蓄と年金で賄える場合が多いのです。

公的制度でカバーされる範囲を確認せずに民間保険に加入すると、保険料として支払う総額が、実際に必要な医療・介護費を上回るケースも少なくありません。まず自治体の窓口や厚生労働省のサイトで公的制度の自己負担上限を確認し、その上で足りない部分だけを民間保険で補う形が合理的です。

関連記事

老後資金づくりで多い失敗例を4つ見てきました。改めて要点をまとめます。

  • 退職金を定期預金だけに置くと、物価上昇で20年で実質約2割目減りする
  • 「2000万円」を一律目標にせず、自分の年金額と生活費から必要額を逆算する
  • 60歳で全額現金化せず、必要な分だけ取り崩しながら運用を続ける
  • 公的制度(高額療養費・介護保険)を確認してから民間保険の要否を判断する

失敗例を知ることで、自分の準備を見直すきっかけにしてみてください。まずは「ねんきん定期便」で年金見込額を確認し、老後資金を見える化するキャッシュフロー表の作り方、年金・退職金を記入する手順を参考に、自分に必要な金額を計算してみるのも一つの方法です。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。資産運用は自己判断・自己責任で行ってください。

本記事にはアフィリエイト広告・プロモーションが含まれる場合があります。紹介する商品・サービスの購入や申込みは、必ずご自身の判断と責任で行ってください。

このブログの裏側

このブログは、AIを使って記事作成・評価・投稿などを自動化しながら運営しています。
AIブログを実際に作ってみた過程はnoteで公開しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました