投資信託とETFの違い、初心者にはどちらが向くか|目的別の選び方を解説

投資信託

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新NISAで資産運用を始めようと証券会社のサイトを開いたとき、「投資信託」と「ETF」という2つの選択肢が並んでいて戸惑った経験はありませんか? どちらも「複数の株や債券をまとめて買える商品」と説明されているため、何が違うのか、自分にはどちらが合うのか判断に迷う方は少なくありません。

この記事では、投資信託とETFの違いを価格の決まり方・買い方・手数料・NISA対応の4つの視点で整理し、「毎月自動積立したい」「配当金を受け取りたい」など具体的な目的別に、どちらを選ぶべきかの判断基準を示します。

この記事のポイント

  • 投資信託は1日1回の基準価額で取引、ETFは株と同じようにリアルタイム価格で売買
  • 新NISAのつみたて投資枠で買えるのは投資信託のみ、ETFは成長投資枠で購入可能
  • 少額自動積立なら投資信託、配当金を受け取りたいならETFが一般的に向いている

価格の決まり方と買い方の違い、知らないと戸惑う取引時間の壁

価格の決まり方と買い方の違い、知らないと戸惑う取引時間の壁

投資信託とETFの最も基本的な違いは、価格がいつ決まるかという点です。投資信託は1日1回、市場が閉まった後に計算される「基準価額」で取引されます。たとえば午前10時に注文を出しても、その日の夜に確定する価格で買うことになり、注文時点では正確な購入価格が分かりません。

一方、ETFは株式と同じように市場が開いている時間(平日9時〜15時)にリアルタイムで価格が変動し、その瞬間の価格で売買できます。「今この価格なら買いたい」と指値注文を出すことも可能です。投資信託では指値ができないため、価格を見ながら機動的に売買したい人にはETFが向いています。

ただし、ETFは市場が閉まっている夜間や土日には取引できません。投資信託は証券会社によっては24時間注文を受け付けており、翌営業日の基準価額で約定します。仕事が終わった夜にゆっくり注文したい会社員には、投資信託の方が時間的な制約が少ないと言えます。

つまり、リアルタイム取引と時間の自由度はトレードオフの関係にあるということです。

新NISA口座での扱いの違い、つみたて投資枠で買えるのは?

新NISA口座での扱いの違い、つみたて投資枠で買えるのは?

価格の決まり方に続いて押さえておきたいのが、新NISA制度上の違いです。新NISAには「つみたて投資枠(年間120万円)」と「成長投資枠(年間240万円)」の2つがありますが、つみたて投資枠で買えるのは金融庁が定めた一部の投資信託のみで、ETFは対象外です。

つみたて投資枠の対象になっている投資信託は、信託報酬が一定水準以下で販売手数料がかからない(ノーロード)など、長期積立に適した条件を満たしたものに限られています。2024年12月時点で約280本が対象となっており、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)や楽天・全米株式インデックス・ファンドなど、人気の低コストインデックスファンドが含まれます。

一方、ETFを買いたい場合は成長投資枠を使う必要があります。成長投資枠は年間240万円まで利用でき、国内ETF・海外ETFのどちらも購入可能です。ただし、成長投資枠は個別株やアクティブ型投資信託にも使えるため、ETFだけに枠を使うかは戦略次第です。

「毎月コツコツ自動積立したい」という初心者の王道スタイルなら、つみたて投資枠を活用できる投資信託が自然な選択となります。

手数料体系の違い、長期保有でどちらが有利?

項目 投資信託 ETF
購入時手数料 無料(ノーロード)が主流 売買手数料が発生
信託報酬(例) 年0.09〜0.2%程度 年0.03〜0.1%程度
分配金再投資 自動再投資可 手動で買付(手数料発生)

新NISAでの扱いに続いて、コスト面の違いを見ていきます。投資信託とETFはどちらも保有中に「信託報酬(運用管理費用)」がかかりますが、売買時の手数料体系が異なります。

投資信託の場合、ネット証券では購入時手数料が無料(ノーロード)の商品が主流です。たとえばeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は年0.09372%で、100万円を1年間保有すると約937円のコストです。売却時も手数料はかからず、信託財産留保額(解約時に差し引かれる費用)がある投資信託は減っています。

ETFは購入・売却時に株式と同じ売買手数料がかかります。主要ネット証券では1回の取引につき0〜数百円程度ですが、頻繁に売買すると手数料がかさみます。一方、信託報酬はETFの方がやや低い傾向があります。たとえば米国籍ETFのVOO(バンガード・S&P500 ETF)の経費率は年0.03%で、100万円なら年300円です。

ただし、ETFを買う際は為替手数料(米ドル建てETFの場合)や、分配金を再投資する際の買付手数料も考慮する必要があります。投資信託は分配金が自動で再投資される商品が多く、手間とコストの両面で長期積立向きと言えます。

結局のところ、少額を定期的に買い増すなら投資信託、まとまった金額を一括投資して長期保有するならETFがコスト効率で有利になるケースが多いということです。

目的別の選び方、あなたはどちらを選ぶべき?

目的別の選び方、あなたはどちらを選ぶべき?

手数料の違いを踏まえた上で、具体的な投資目的別にどちらを選ぶべきか整理します。

ケース1: 毎月3万円を自動積立したい会社員
この場合は投資信託一択です。証券会社の自動積立設定を使えば、毎月決まった日に指定額が引き落とされ、手間なく続けられます。ETFは1口単位での購入になるため、「毎月きっかり3万円」という指定ができず、自動積立にも対応していない証券会社が多いためです。

ケース2: 配当金(分配金)を定期的に受け取りたい
配当収入を生活費に充てたい場合はETFが向いています。多くのETF(特に米国高配当ETF)は四半期ごとに分配金を支払います。投資信託も分配金を出す商品はありますが、長期の資産形成では分配金を再投資する「無分配型」が主流です。

ケース3: 100円から少額で始めたい
投資信託なら楽天証券やSBI証券で100円から購入できます。ETFは1口単位で、たとえば国内ETFの日経225連動型(1321)は1口約3万円、米国ETFのVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)は1口約250ドル(約4万円)必要です。まとまった資金がない初心者には投資信託の方がハードルが低いと言えます。

要は、あなたの投資スタイル(積立重視か配当重視か、少額か一括か)で自然と答えが決まってくるということです。

売却・現金化の違い、いざという時の換金スピード

売却・現金化の違い、いざという時の換金スピード

最後に、実際に売却して現金化する際の違いも知っておきましょう。投資信託は売却注文を出してから実際に現金が口座に入るまで、通常3〜5営業日かかります。たとえば月曜日に売却注文を出すと、その日の夜に基準価額が確定し、実際の入金は木曜日か金曜日になるイメージです。

ETFは株式と同じで、売却した翌々営業日(国内ETFの場合)に現金化されます。月曜日に売れば水曜日には口座に入金されるため、投資信託より1〜2日早く現金を手にできます。ただし、前述の通りETFは市場が開いている時間しか売れないため、「今すぐ売りたい」と思っても夜間や休日は翌営業日まで待つ必要があります。

また、投資信託の中には「クローズド期間」(一定期間売却できない制約)がある商品もありますが、インデックスファンドではほとんど見かけません。ETFにそうした制約はなく、市場が開いていればいつでも売れます。

緊急時の換金スピードを重視するならETF、多少の日数がかかっても自動積立の利便性を優先するなら投資信託という判断になります。

関連記事

投資信託とETFの違いをまとめると、以下のようになります。

  • 投資信託は1日1回の基準価額で取引、ETFは市場でリアルタイム売買
  • 新NISAのつみたて投資枠は投資信託のみ、ETFは成長投資枠で購入可能
  • 少額自動積立なら投資信託、配当重視・一括投資ならETFが向いている
  • 売却から現金化まで投資信託は3〜5営業日、ETFは2営業日程度

「毎月コツコツ積み立てたい」という初心者の方は、まず新NISAで積立投資、月いくらが目安か|年収・年齢別の現実的な金額設定も参考に、つみたて投資枠で低コストのインデックス型投資信託から始めてみるのが現実的です。慣れてきたら成長投資枠でETFを組み合わせる方法もあります。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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