相続税の基礎控除、いくらから申告が必要か|法定相続人別の判定ラインと見落としがちな財産

保険・相続

📖 読了目安: 約5分

親が亡くなり、通帳を見たら預金が2000万円、自宅の評価額が3000万円ほど。「合計5000万円だから相続税がかかるのでは?」と不安になる方は多いのですが、実は法定相続人が3人いれば基礎控除は4800万円で、この場合は申告不要です。ところが「名義預金」や「生前贈与加算」を見落として、後から税務署に指摘されるケースが後を絶ちません。

この記事では、相続税の基礎控除がいくらになるのか、どんな財産を合計に含めるべきか、そして申告が必要になる境界線はどこかを、具体的な数字とよくある誤解を交えて解説します。

この記事のポイント

  • 基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の数(配偶者と子2人なら4800万円)
  • 名義預金・生前贈過去3年分は財産に含まれ、基礎控除を超えるケースあり
  • 申告期限は死亡日の翌日から10か月以内、遅れると最大20%の加算税

基礎控除の計算式、法定相続人の数え方で変わる金額

基礎控除の計算式、法定相続人の数え方で変わる金額

相続税の基礎控除額は、3000万円+600万円×法定相続人の数という計算式で決まります。たとえば配偶者と子2人(計3人)なら、3000万円+600万円×3=4800万円。遺産総額がこの金額以下であれば、相続税の申告も納税も不要です。

法定相続人の数え方で注意したいのは、相続放棄をした人も人数に含める点です。子が1人相続放棄しても、基礎控除の計算上は「子2人」のままカウントします。逆に養子がいる場合、実子がいれば養子は1人まで、実子がいなければ養子2人までしか法定相続人に含められません(節税目的の養子縁組を防ぐルール)。

配偶者のみ(子なし)の場合は3000万円+600万円×1=3600万円、配偶者と子3人なら3000万円+600万円×4=5400万円と、家族構成によって基礎控除は大きく変わります。まずは自分の家族構成で基礎控除がいくらになるか、正確に計算することが第一歩です。

財産に含めるもの・含めないもの、よくある見落とし

財産の種類 含める/含めない 注意点
預貯金・不動産 含める 名義預金も実質支配していれば含む
生命保険金 一部含める 500万円×人数を超える部分のみ
生前贈与(3年以内) 含める 2024年以降は段階的に延長
借金・ローン 差し引く 葬式費用も一部控除可

基礎控除の金額が分かったところで、次は「何を財産に含めるか」の判定が重要になります。預貯金・不動産・有価証券は当然含まれますが、生命保険金は500万円×法定相続人の数まで非課税(3人なら1500万円まで)、死亡退職金も同じく500万円×人数まで非課税です。これらの非課税枠を差し引いた後の金額を財産に加えます。

見落としやすいのが「名義預金」です。子や孫の名義で作った預金口座でも、実質的に被相続人が管理していた(通帳・印鑑を本人が持っていた、贈与税の申告をしていない等)場合は、被相続人の財産とみなされます。また、亡くなる前3年以内(2024年以降の贈与は段階的に延長)の生前贈与も、相続財産に加算されます。親が「生前に渡したから大丈夫」と思っていても、この加算ルールで基礎控除を超えるケースがあるので要注意です。

借金やローンは財産から差し引けます(マイナスの財産)。葬式費用も一部控除対象ですが、香典返しや法要費用は対象外です。自宅の評価額は固定資産税評価額×1.0倍(土地は路線価)が目安ですが、専門家に正確な評価を依頼するのが確実です。「うちは財産が少ないから大丈夫」と思っていても、名義預金や生前贈与加算を含めると基礎控除を超えることは珍しくありません。

基礎控除を超えたらどうなる?申告期限とペナルティ

基礎控除を超えたらどうなる?申告期限とペナルティ

前のセクションで財産の範囲を確認したところで、もし基礎控除を超えた場合、何をしなければならないかを見ていきます。相続税の申告期限は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内です。たとえば2026年8月1日に亡くなった場合、2027年6月1日が期限になります。

期限内に申告・納税しなかった場合、無申告加算税(本来の税額の15〜20%)と延滞税(年2.4〜8.7%程度、年によって変動)が課されます。「少しくらい遅れても大丈夫だろう」と放置すると、数十万円単位でペナルティが膨らむことも。税務署は金融機関の情報を把握しているため、申告しなくても後から指摘される可能性が高いと考えてください。

申告が必要かどうか微妙なラインの場合、税理士に相談するのが確実です。初回相談無料の事務所も多く、財産目録を持参すれば30分程度で判定してもらえます。自分で判断して申告漏れになるより、早めに専門家の意見を聞く方が安心です。

基礎控除以下でも申告が必要なケース、特例利用の落とし穴

基礎控除以下でも申告が必要なケース、特例利用の落とし穴

申告期限とペナルティを確認したところで、最後に「基礎控除以下だから申告不要」と思い込みがちな落とし穴を見ておきます。配偶者の税額軽減(配偶者は1億6000万円または法定相続分まで非課税)や、小規模宅地等の特例(自宅の土地評価を80%減額)を使えば、遺産総額が基礎控除を超えていても最終的な税額がゼロになるケースがあります。

ところがこれらの特例を使う場合、たとえ税額がゼロでも申告は必須です。「特例を使ったら税金ゼロだから申告しなくていい」と勘違いして無申告になり、後から特例が認められず本来払わなくて済んだ税金+ペナルティを課されるケースが実際にあります。小規模宅地等の特例は、同居していた子が自宅を相続する場合などに使えますが、申告書に「特例を適用する」旨を明記しないと適用されません。

また、相続人同士で遺産分割がまとまらず、10か月以内に分割できない場合は、いったん法定相続分で仮申告し、後から「更正の請求」で特例を適用する手続きが必要です。基礎控除ギリギリのラインで特例を使う予定がある方は、申告要否を自己判断せず、税理士に確認することを強くお勧めします。

関連記事

相続税の基礎控除と申告要否について、判定のポイントをまとめます。

  • 基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の数で、家族構成により3600万円〜5400万円以上と幅がある
  • 名義預金・生前贈与加算を見落とすと基礎控除を超えるケースがあり、生命保険金の非課税枠も正確に計算する
  • 基礎控除を超えたら10か月以内に申告・納税、遅れると15〜20%の加算税が課される
  • 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例で税額ゼロでも申告は必須、無申告だと特例が使えない

基礎控除ギリギリのラインや、特例を使う予定がある場合は、早めに税理士に相談するのが確実です。財産目録を作成し、申告要否を正確に判定することから始めてみてください。

※相続税の申告・納税は個々の状況により異なります。本記事は一般的な情報提供を目的としており、具体的な税務判断は税理士等の専門家にご相談ください。

本記事にはアフィリエイト広告・プロモーションが含まれる場合があります。紹介する商品・サービスの購入や申込みは、必ずご自身の判断と責任で行ってください。

このブログの裏側

このブログは、AIを使って記事作成・評価・投稿などを自動化しながら運営しています。
AIブログを実際に作ってみた過程はnoteで公開しています

コメント

タイトルとURLをコピーしました